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 鹿教組本部・支部の専従者(せんじゅうもん)が、かねてどんな本を読んでいるのかを気軽に紹介させてもらおうというコーナーです。少しずつ冊数を増やしていこうと思っています。何かおもしろい本はないかなとお探しの方はよろしければ参考にされてください。


 18冊目 
『戦後史の正体』
 (孫崎 享 (著))
 、そして、いまもそうして生きているか、ということ。そうした現実認識に立った上で、どのような選択をしていくべきなのだろうか。米国の圧力、そのための国のしくみ。こうしたものとどのように対峙していくべきなのか。そして、自覚した市民は、どのように選択をおこなうべきなのか。今の日本の真実を知るには、敗戦後の現代史を知ることである。
紹介人・トヤマ

 18冊目 
『風をつかまえた少年』
 (ウィリアム・カムクワンバ、ブライアン・ミーラー著)
 貧困により中等学校退学を余儀なくされたアフリカの少年が、NPOが作った図書室で出会った一冊の本。当時、国民の2%しか電気を利用でなかったマラウイで、彼はその本を頼りに、廃品を利用した発電用風車を作り上げて自宅に電灯をつけた。そして、このことが彼の運命を大きく変えていく。
 学ぶことの本当の意味を知ると同時に、自然エネルギーの可能性について再確認しました。
紹介人・トヤマ

 17冊目 
旅をする木(星野道夫)
 アラスカに魅せられ、写真を撮り続けた写真家・星野道夫。アラスカの雄大で厳しい自然や人たちをを丸ごと受け入れる彼の文章は、穏やかで豊かさを感じさせられます。コーヒーでも飲みながら、ゆっくり読んでみてください。
紹介人・ハマ

 16冊目 
越境者的ニッポン(森巣 博)
 「おそらく最も『愛国心』に欠けているのは、みんなが立つからとか立たないからとかとか思って起立する教職員たちではなかろうか」
物事をあたりまえの視点で見たときに生まれる疑問。私たちの視点はどこに・・・。
紹介人・シモババ

 15冊目 
母よ殺すな!(横塚晃一)
 「ビッグイシュー」で雨宮処凛さんが紹介された本で、ドキッとするタイトルです。「障害」を持つ人々の「生存権」を問う一冊です。重い内容ですが、秋の夜長に改めて「生きること」について、じっくり考えて読んでみたい本です。
紹介人・ホリ

 14冊目 
共生経済が始まる(内橋克人)
 破綻した新自由主義、市場原理主義の後に何が来るのか。世界的経済危機にいたる必然の過程をレビューし、そして今求めるべき未来像をイメージするために読んでもらいたい。教育の未来像も見えてくると思う。
紹介人・ユノキゾノ

 13冊目 
カミングアウト・レターズ  (太郎次郎社)
〜子どもと親、生徒と教師の往復書簡〜
 言いたくないことは、本当はわかって欲しいこと。セクシャルマイノリティの方が、決死の思いで綴られる手紙は、きっとあなた自身にも重なってくると思います。        

紹介人・M田 真由美

 12冊目 
排除の空気に唾を吐け/雨宮処凛
(講談社現代新書)
 「秋葉原無差別殺人事件」「派遣村」など日本の社会的事件の背景を、若者・反貧困の視点からえぐりだしています。こんな世の中おかしい、と怒りがわいてきます。
紹介人・M田 真由美

 11冊目 
差別と日本人/野中広務・辛淑玉
(角川oneテーマ21)
 自民党の野中広務?と敬遠しないで読んで欲しい一冊。部落出身、在日という被差別の立場からの二人の対談は読み応えあり。日本人が持つ差別性が分かりやすく解説してあるので、勉強にもなります。

紹介人・M田 真由美

 10冊目 
毎日かあさん/西原理恵子(毎日新聞社)
 頭がガチンコチンになってきたな、と思ったら手にとってみてください。タテマエの無いホンネの世界に頭を揺さぶられ、すっきりさせられます。漫画だと侮ることなかれ。
紹介人・M田 真由美

 8・9冊目 
ボロを着た王子様/村崎太郎 (ポプラ社)
太郎が恋をする頃までには/栗原美和子(幻冬社)
 この二冊はぜひセットで読んで欲しいです。(できれば栗原さんのほうからがベストです。)表紙の写真を見て分かるとおり、「猿まわし」で有名な太郎さんとその連れ合いさん・栗原さんがそれぞれ書かれた本です。日本にこびりつく部落差別の現実・すさまじさに胸をしめつけられます。が、決して目を背けてはならないと思います。栗原さんは2月の青年教研にお呼びし、講演を予定しています。


紹介人・M田 真由美

 8冊目 
むのたけじ
『詞集たいまつT』
『戦争絶滅へ、人間復活へ―93歳・ジャーナリストの発言』
 酔っ払って正常な判断のできない脳みそが、「よかがよかが」という言葉に甘えて(襖の向こう側では子ども達とおつれあいさんが寝ているにもかかわらず)、あがり込んで飲み直したH先生の家の本棚に、むのたけじの本はあった。以後、ムンクの「さけび」が表紙になっている『詞集たいまつT』は19年間私の本棚に住所を変えた。
 「早く返さねば」という良心の呵責のため(本の内容ではなかった)、「むのたけじ」の名まえは頭から離れず、退教の先生と『戦争絶滅へ、人間復活へ―93歳・ジャーナリストの発言』の話になったとき「あっ、詩人ですね。」などと言って、自分の無知を晒した。鹿教組でも何度も講演を組んだお人であった。93歳だそうだ。
 40歳を過ぎて「ああ、人生の峠を越したか」と思った人間には、「今がてっぺんだ」と言うむのたけじに「よっしゃあ!」と元気がでた。進歩しない人間社会に幻滅を覚えた人間には、第6章「絶望の中に希望はある」が「わかったあ!」ともっと元気がでた。という本である。700円。
 最後に、『詞集たいまつT』から。
「政治は矛盾であり、次善の策である。次善のために努力しなければ、いつまでも最善に手をとどかせることはできない。」
 年を越すかなあ。ぼちぼち準備(えっ、南薩は今からかよ)を始めよう。

紹介人・木ノ脇 智博

 7冊目 
「蟹工船」まんがで読破  小林多喜二著 株式会社イーストプレス
「蟹工船」ブームが到来している。
 小林多喜二作で、プロレタリア文学の代表作ということぐらいまで何となく知っていただけで、読んだことはなかったが、これだけブームになっているのは何故かを知りたくて読みたくなった。しかし、なかなか時間がない。
そんなとき、「まんがも出てるよ」の声に、さっそく購入(「蟹工船」まんがで読破)。 戦前のオホーツクの海で、蟹工船での奴隷的な労働を強いられた労働者が、団結して闘争に立ち上がる闘いを描いた小説だ。
「おい 地獄さ行ぐんだで」と、原作と同じ書き出しで始まり、昭幸の『「組織」「闘争」この偉大な経験が僕たちに残された。皮肉にもそれを教えてくれたのは資本家側だったのだ』で終わる。
 上から見下してガミガミ怒るだけの上司の態度、解雇をちらつかせた強圧的な言動、日々の暮らしに追われている若者は我慢するしかない。ワーキングプアといわれる非正規労働者の劣悪な労働条件が重なって見えてくる。「これは、われわれの労働環境と変わらないではないか」と、若者が共感し「蟹工船」を読んでいるということが理解できた。
読書の時間がない方に、是非お勧めしたい1冊である。
 ちなみに、まんがで読破シリーズは、「人間失格」「破壊」「罪と罰」「羅生門」等も出されている
 
紹介人・堀 朝子(本部)

 6冊目 
「子育てはよろこび」    山本 万喜雄著  創風社
 マッキーこと山本万喜雄さんが、愛媛で実践した子育てと教育について、ラジオ放送で語ったものや新聞でのコラム等をまとめた本。
 教育基本法を変えられ、今や憲法まで改悪しようという策動が進行中の中で、愛媛県知事が歴史教科書の採択を巡って教育への介入をおこなった。このような危機的状況を危機と感じないことこそ危ない。危機感を持つ一人として、子育てや教育のよろこびとそれを奪うものに批判の声をあげたかったから刊行したと、マッキーは言います。
 子どもが素直に書き綴った詩もたくさん例にあげられ、ほっとさせられるのですが、何よりも私が(ああ、それでいいんだ〜)と、ほっとして胸のつかえがとれて軽くなった一節を紹介して終わります。
 「〜疲れたら休めばいい。心細くなったら頼ればいい。自分一人が背負い込んでつぶれるよりも『ちょっと助けてよ』と、あてにすることがどんなに大切か〜」

紹介人・堀 朝子(本部)

 3・4・5冊目 
「雪国」・「亡国から再生へ」・「中流の復興」 
 みなさんのためになる本を紹介していきたいとは思いますが、私は広く浅くの読書なので、純文学からミステリー、教育書、評論など様々なものの紹介になると思います。

「雪国」 川端康成著
 「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」から始まる本です。私はその次の「夜の底が白くなった」という文にとても感心しました。そのあとも、列車の中の描写がとてもすばらしいです。ストーリーもさることながら、表現力の豊かさを味わってみてはどうでしょう。

「亡国から再生へ」 高杉良著 光文社
 「経済成長か幸福追求か」「史上最低の首相・小泉純一郎が登場して以来、日本社会のいたるところで破壊が進んだ。それに続いた安倍晋三政権は、この負の遺産に耐えきれずに瓦解した。では、福田政権で日本は再生できるのか?私たちは、いま、亡国に向かう流れを断ち切るときにきている」

「中流の復興」 小田実著 NHK出版 生活人新書
酷薄な格差社会を打破し、世界中にほどほどの豊かさと自由を築く鍵は、日本の平和憲法と「中流」にある。

紹介人  佐土原(本部)

 2冊目 
「魂の民主主義」星川 淳著 築地書館
 「アメリカ建国は、インディアンの部族連合がモデルだった。ヨーロッパから来た新しいアメリカ人は、先住民から自由と民主主義を学び、その思想は、日本国憲法にまで受け継がれている。」という、壮大な説を展開している本です。アメリカ的だと思いこんでいる考え方や感じ方の中には、インディアンゆずりのものがずいぶん混じっていて、アメリカ人自身が気づいていないのかも知れません。
 現在もアメリカ国内で準独立国としてある、先住民の「イロコイ連邦」は、FBIも踏み込めない治外法権を守り、独自のパスポートまで発行しているそうです。
 本書は、民主主義をインディアンの独創だと主張するのではなく、「これまでの定説にもう半分の物語を加味してはどうか。」と提案しているのです。「人類史は、東西南北すべての人々の営みを視野に入れてはじめて全体となる。」というのが、グリンピースジャパンの事務局長でもある著者の主張なのです。
 歴史や平和について、違った視点からの見方ができるおもしろい本です。読みやすいのでお勧めです。

紹介人  秦(姶良伊佐)


 1冊目 
「デジャ・ビュ」 桜井亜美著 幻冬舎文庫刊
 舞台は近未来の「格差社会」が遺伝子レベルまで浸透している日本。その最下層に位置づけられながら、閉塞感から脱出するために宇宙飛行士になることを熱望し、懸命に努力を続ける女子高生ツバサの物語。
この本は、児玉書記長が「本屋で行きつけのスナックと同じ名前のタイトルだったことから軽い気持ちで手にとったところ、その内容は重く、実によく世相を反映したものであった…」と、議案説明などの前語りに何度か引用していたことから記憶に残っていました。
 確か中央行動に向かう直前の鹿児島空港の本屋で見つけて購入して、到着前に一気に読み終ました。読後はボーっとしながら「自分はツバサのように生きたいかどうか」をしばし葛藤した覚えがあります。
紹介人 小牧(本部)










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