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鹿児島県阿久根市長の障害者差別の書き込み(ブログ)に対する書記長談話

2009年12月16日

日本教職員組合
書記長 岡本 泰良

鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、11月8日付の自身のブログに「高度医療のおかげで障害者が生き残らせている」等と記載していたことに対して、障害当事者団体をはじめ全国各地からも抗議が次々に寄せられていることが、12月4日付のマスコミ報道であきらかになった。これまでも竹原市長は、自身のブログに問題記述があることを指摘されるなど、市長としての資質を問う声も上がっていた。

竹原市長は、書き込みについて、「高度医療のおかげで以前は自然に淘汰された機能障害を持ったのを生き残らせている」「生まれる事は喜びで、死は忌むべき事というのは間違いだ」と主張し、12月14日の阿久根市議会の一般質問において市議が謝罪を求めた事に対しても「謝罪する気持ちはない」と拒否している。日教組は、鹿児島県教組とともに「人権尊重」や「命の大切さ」を訴えて抗議行動にとりくみ、竹原市長の謝罪を求めてきた。

竹原市長の言動は、日本国憲法において国民に保障されている「基本的人権」と「個人の尊重」を踏みにじるものである。さらに障害者差別や蔑視のみならず、人間としての生存権をも否定するものであり断じて容認できるものではない。「障害に基づく差別は、いかなる人に対しても、人間に固有の尊厳と価値を侵害するもの」であり、「すべての子どもが生命への固有の権利を有し」「生存及び発達は可能な限り最大限確保される」べきものである。

日教組は憲法の理念を生かし子どもの権利条約の具現化をめざした、子どもを主体とする教育を求めるとともに、世界人権宣言の精神を踏まえたとりくみをすすめている。障害の有無にかかわらず、人権が尊重される共生の社会を実現する教育実践に引き続きとりくんでいく。

  

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