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「『特別支援教育』からインクルーシブ教育へ」中央集会

 日教組は、12月15日(土)に、日本教育会館8階第2会議室において、「特別支援教育」をインクルーシブ教育へ発展させるために、普通学校における「共生・共学」に向けての問題点やとりくみを交流する趣旨で中央集会を開催しました。副委員長のあいさつの後、徳島文理大学教授の島治伸さんが、「『特別支援教育』とインクルーシブ教育」と題して講演をされました。障害のある子どもの教育のしくみについて、学校教育法や学校教育法施行令などの法的枠組みや教育課程のしくみを示しながら、文科省が進めている特別支援教育は、従来の特殊教育の延長・発展でしかなく「インクルーシブ教育」ではないことを指摘されました。これを前提として実践を進めて行こうとするのが日教組のやり方ではないか。また、特殊教育のイメージが残っている中で、実践の視点は変わってきている。しかし、制度的枠組みは残っている。したがって、「その辺りがクロスして現場が混乱していること」「実践のつみ重ねが、インクルーシブ教育にむけて大事なこと」であるなどの指摘がありました。進められてきている特別支援教育から見えてきている問題点として、「障害児というラベルによる排除がでてきていること」「専門性という幻想と責任転嫁が起こってきていること」「人的配置と言いつつ加配の人に任せきりになっていること」などをあげて、「専門性のある人が、学級で、学校で」見るのがいいのではないかということになっていて、インクルーシブでない状態へ進んでいくことを危惧するとまとめられました。
 次に、鹿教組出身で日教組中央執行委員に選出されている障害児教育部長の田下さんより、課題の提起がありました。そこでは、日教組が10月に行った実態調査をもとに各県の抱えるさまざまな課題があげられ、その後、各県参加者からの状況報告が次々と出されました。教職員の意識の問題や配慮と排除をとり違えた人権意識の欠如の実態、学級の中での「新たな『障害』児さがし」に走る実態など、多くの課題の共有がなされました。
 最後に、今後とも「『特別支援教育』からインクルーシブ教育へ」の実践研究を進めていくことを確認して終わりました。

集会の様子
提起する田下さん

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