はじめに 鹿教組の情報 ほっと一息
TOPICS イベント情報 リンク
-TOPICS-
戻 る
鹿教組 特別支援教育学習会
学習会テーマ「特別支援教育の動向と私たちの課題・具体的実践について」

 7月1日(土)に県教育会館3階ホールで、特別支援教育の学習会を開催しました。前日までの雨が上がり、当日は30度を越す気温になり、冷房施設のない3階ホールでの暑い中での学習会でしたが、70名近くの参加者が、熱心に学習を深めました。
 はじめに、日教組教文局障害児教育部の田下部長(鹿児島県教組出身)さんが、「特別支援教育における学校教育法一部改正」の国会での審議経過を説明されました。衆議院での審議では、参議院での質疑を踏まえ、与野党を問わずほとんどの委員が、「インクルージョンは国際的な流れ」「分離ではなく統合を」「大きな転換をするのであれば条件整備は不可欠」などの主張をおこなったことが報告されました。文科省から「ノーマライゼーション、インクルージョンが国際的に大きな流れになっていると認識する」という答弁を引き出したのは大きいと話されていました。法律案は、6月15日の衆議院本会議で可決し、今後文科省が政省令の改正作業に入り、07年4月より特別支援教育が制度化されることになります。
 次に、現在広島大学大学院教育学研究科博士課程で、「インクルーシブな教育を進めていくための組織作りやコーディネーターの役割、市民参加の学校づくり」などの研究されている秋元雅仁さん(兵庫県伊丹養護学校教諭)に、「困難さを抱える子どもに寄り添う支援とそのシステム」という演題で、講演していただきました。
 今後の特別支援教育は、個々の教育ニーズに応じて、通常学級はもとより他の教室や校内外のあらゆるリソースを柔軟に活用して、学習面をはじめ学校生活上多くの配慮を必要としている子どもたちすべてを対象に、通常学級担任はもとより校長・障害児学級担任・養護教諭・その他関係教職員・学外関係機関・専門家・保護者らが共に連携しながら、個々の社会的自立や社会参加を促していく教育であると述べられ、私たちが、「できないことはできない」「他の人の力を借りる」そういう考え方を先生方には持ってもらいたいことや、障害があろうがなかろうが、目の前の子どもはひとりの子どもであり、その子どもを丸ごと感じとれる感性を持つこと、それが専門性であると、よく言われる専門性に対し指摘されました。
 特別支援教育を進めることは、実は、「学校(普通教育を)を変えるである」と予定した時間を大幅にオーバーしましたが、熱く語ってくださいました。
今後、私たちも実践の交流を通して、学力向上運動や習熟度別指導などは全く対峙する教育であるインクルーシブな教育の実践研究を深めていきたいものです。



トップページへ戻る