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養護教員部への扉
第50回日教組養護教員部研究集会に参加して
姶良伊佐支部 平出水小分会 Mア 久美子

  7月24日から26日まで、新潟県湯沢にて記念すべき第50回の日養研が開催されました。私たち参加者7人のうち6人は、一緒に前日の一便で鹿児島を出発したのですが、飛行機の不具合のため4時間近くも溝辺空港に足止めされ、予定を変更しながらのスタートでした。おかげで私の希望の場所を観光することができましたが、前日に歩きすぎてちょっと疲れての現地入りになりました。
 今回、日養研は初参加なのでドキドキしながら会場入りしました。座って大勢の仲間たちを見回していたところ、M田さんの顔を見つけました。日教組から中央執行委員として日教組法制・社会保障担当部長という立場で参加されていました。
 記念シンポジウムとして、「子どもの健康権確立にむけて〜これって本当にいいの?!」というテーマで日養研では顔なじみの5人の方々によるそれぞれの立場からの基調提案がありました。例年だとひとりの話しか聞けないのですが、今回はいろいろな話が聞けて大変、勉強になりました。特に、里見宏さんの『フッ素は運動すれば勝てる。となりはがんばっているではダメ』という言葉が心に残りました。また、子宮頸がんワクチンについては今後、おおいに議論していかなければいけないと感じました。
 2日目は、5分科会に分かれて指定レポートをもとにそれぞれ活発な意見交換がありました。全国の鹿児島とは違うとりくみを聞くことにより、今後の参考になりました。
 記念講演は、早稲田大学の喜多明人さんの「人権としての学校安全を考えるー学校保健安全法をどう活かすか−」でした。学校での子どもたちのけがは増えていて、200万件を超えています。なぜ事故が減らないかというと、事故には理由があり、一番大きな問題は、原因を子どもの不注意に求めてしまうことです。子どもが事故を起こすと、学校は子どもの行動を規制してしまいますが、かえってストレスで事故は起きます。また、子どもの目を実体験してみますと、子どもの目は大人と違って周辺視が狭いので、道路で動いている車が止まっているように見えたり、目にはいっていないためぶつかったり、校庭や廊下で、視野が狭いのでよけられずに友だち同士でぶつかったりします。転んだりするのも子どもの特性なので、子どもがけがをしないようにコンクリートをはがして、芝生を植えたり、植え込みがあったりすれば良いそうです。学校で事故が起きた時に、校長の許可や判断なしに救急車を呼んだらいけないと思っていないですか。そういう学校の安全体制はおかしいそうです。
 ユネスコ「教員の地位に関する勧告」69項には「教員は、生徒を事故から守るため最大の注意を払わなければならないが、教員の使用者は、校内又は校外における学校活動の中で生じた生徒の傷害のさいに教員に損害賠償が課せられる危険から教員を守らねばならない。」とあります。
 暑い新潟でしたが、たくさん学習することができました。一人でも多くの仲間たちに還元していきたいと思います。

 



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