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女性部への扉
第49回日教組九州地区女性労働者研究集会に参加して
鹿児島支部 坂本台小学校分会 石堂 美須子

 7月24日から1泊2日の日程で福岡市で開催されました。
 1日目は、開会行事の後、屋(や)嘉(か)比(び)ふみ子さんの講演「ジェンダー平等社会をめざして〜同一価値労働同一賃金の視点から」がありました。屋嘉比さんは、日本で初めての女性ユニオン結成に参加されたご自身の経験から、ペイ・エクイティ☆コンサルティング・オフィス(通称PECO)を設立し、代表をされている方です。講演の中で、日本が性別役割分業意識がきわめて強い社会であることや単身高齢女性の貧困化が進んでいることなどを、世界の国々との比較を交えて詳しく話されました。介護・看護・保育など公共部門における女性の仕事と能力が、女性の自然な特徴(習得した能力でない)とみなされて過小評価されていること、女性は男性に比べて労働時間も短く、また、家庭内や家族における責任を男性よりも有しているが、それが賃金に反映されないなど、現在の賃金に関する問題点を鋭く指摘されました。
 「女性の仕事を「見えるものに」するために、感情労働の評価と差別される非正規、外国人への待遇の是正など労働組合の積極的なとりくみや政府への働きかけを今後も続けていきます。」という力強い言葉で講演を終えられました。
 私のすぐ隣にも同じ仕事をしていながら、賃金は半分くらい(?)の講師の同僚がいます。同一価値労働をしていても(もしかしたら土日の地域の行事によく参加されているので労働は多いかも)賃金の面での大きな差別を強く感じているであろうその方々と「きちんと話そう。何かできることは 」と強く感じさせた講演でした。
 講演の後の分科会は、「労働組合と女性部運動」「女性政策と女性労働者」「両性の自立と平等をめざす教育」「「母と女性教職員の会運動」の4つに分かれて行われました。鹿児島県は第3分科会の「両性の自立と平等をめざす教育」の中で問題提起をしました。
問題提起の内容は、鹿児島市内の中学生が性同一性障害のため、今年度の4月始業式の時点で、「これまでの女子生徒でなくて男子生徒として登校することになりました」という公表の前後におけるとりくみの紹介でした。この生徒の母親との関わり(昨年度の県母女への参加、今年度の全国母女への参加)を通しての発表に、参加されている他の方からの質問がひっきりなしという状態でした。
これまでの家族や小学校での関わり、職員研修での内容、今後の進学や他の県内での情報もたくさん出ました。これからも情報を発信し続けるということで、1日目の分科会は終わりました。
 2日目の分科会では、熊本県高教組の小林さんによる「暮らしを総合的にとらえ、男女の平等と共生を求めた授業をめざして」という実践報告がなされました。小林さんは、高校の家庭科の授業の中で戦前までの女性の状況、戦後の男女の関係をベアテ・シロタ・ゴードンさんの憲法草案への思いを中心に自主編成をされているという元気の出る内容でした。
 閉会行事では、2日間の分科会報告や次年度開催予定の佐賀の女性部長からあいさつがあり、女性の偉大なるパワーを感じ「2学期もはりきっていこう」という思いを強く抱きました。




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