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平和への扉
第24回
グアムにも基地は要らない!
九州ブロック原水禁「グアム平和の旅」に参加して

 初めて訪れるグァムの地。空から見たグァムは、まばゆいばかりのエメラルドブルー、いやコバルトブルー・・という以外の色を思いつかないくらいすばらしい色!!空港に着いても、ホテルに着いても、日本人ばかり。ここを訪れる観光客はほとんど日本人なのだとあらためて思う光景だった。
 しかし、今回の研修は反核・平和の国際交流であってグァムの軍事基地強化に反対している先住民組織のチャモロネーションの方々との意見交換が目的だ。この研修に参加するにあたって、事務局から次々に送られてくる山のような資料に片っ端から目を通したが、「普天間基地をそのままグァムへ持って行ってくれたら一番いいのに…」というわたしの考えは間違っていることに気がついた。そして、チャモロネーションの方々と交流する中で、そのことを身をもって実感することとなった。

米軍の射撃訓練場としてとりあげられることになっているネルソンさんの土地へ。彼は言った。「7月には土地を収用される予定だが、我々は22年間も闘ってきた。ここに、射撃訓練場ができると自然が壊されるだけでなく、我々の生活そのものも破壊される。自分の血を流してでも闘う覚悟だ。自分たちの先住民たちはそうやって土地を守ってきた」と。そして付け加えた。「日本も防衛するのに、アメリカを使わないで自分たちで守って欲しい」と、その言葉はとても重かった。
政府はチャモロを守るというが、そうではない。グァムは、アメリカの市民権はあるのに、アメリカに行くのにパスポートが必要だという。また、アメリカの市民なのに、大統領の投票権もないのだそうだ。

3日目、知事公舎へ。副知事との懇談。
 基地があることで、グァムの住民への被害はどうか、またどんな改善を求めていくかの我々の問いに対して、クルツ副知事の答弁は「自分たちは、アメリカに対して愛国的である。チャモロであるがアメリカの市民である。軍との関係は、日本の皆さんとは違う。私たちは米軍を大変尊敬している」と述べた後、こう言った。「それは、残虐な日本軍から解放してくれた」と。本当にびっくりした。自分の中で歴史が遡って行くのを覚えた。もちろん、その後そのことについては、日本を許していること、前に進みたいこと。また、グァムに海兵隊が来ることになれば、グァムの住民が25%増えることになり、ここの生活の困難も予想されるが、グァムの人々の生活が悪くなることがあってはならない等、語ってくれた。

 最後に、今回の研修にあたってお世話になったデニーさんの言葉が私の心にズンと響いた。「米軍再編以来、沖縄を訪問した。目的は普天間基地をグァムへ移す事について(そうではない)と言いに行った。アメリカが期待しているのは、日本のお金60億ドルだ。日本人は気の毒だ。アメリカの言っていることにだまされて、大切な税金を使う。なんのためにお金を使うのか。グァムには一銭も入ってこない。グァムの人はなんの恩恵も受けないし、普天間より大きい土地をとりあげられ、その土地は汚染されていくだろう」と。

 あの危険極まりない普天間基地は閉鎖しなければならない。でも、あの美しい海・ジュゴンの住む辺野古に移転させる訳にはいかない。では、どこに? 政府も大揺れに揺れている。しかし、今回の研修で私が確信したことはグァム移転もあってはならないということだ。基地はどこにもいらない…。
多くのことを学ばせていただいたことに感謝したい。        
 







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