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平和への扉
第2回
日本国憲法・3つの原則の話

 少し遅くなりましたが、やはり、5月は憲法について話さないといけませんね。今回は、1947年(昭和22年)8月2日、文部省が発行した中学校1年用の社会科の教科書「あたらしい憲法のはなし」の内容を紹介しながら、日本国憲法の3つの原則についてお話しましょう。

☆「主権在民主義」(国民主権)について
 国では誰がいちばん偉いといえるでしょう。もし、国の仕事がひとりの考えで決まるならば、その一人がいちばん偉いといわなければなりません。もし、大勢の人の考えで決まるなら、その大勢がみないちばんえらいということになります。もし国民全体の考えで決まるならば、国民全体がいちばんえらいのです。今度の憲法は民主主義の憲法ですから、国民全体の考えで国を治めてゆきます。そうすると、国民全体がいちばんえらいといわなければなりません。
 国を治めてゆく力を「主権」といいますが、この力が国民全体にあれば、これを「主権は国民にある」といいます。憲法の前文の中にも、また憲法第1条にも「主権が国民に存する」とはっきり書いてあるのです。

☆「基本的人権の尊重」について
 人間らしい生活には必要なものが2つあります。それは「自由」ということと「平等」ということです。(中略)国の規制の上で、何かをはっきりとできることが認められていることを「権利」といいます。人間のいちばん大事な権利のことを「基本的人権」といいます。新しい憲法は、この基本的人権を侵すことのできない永久に与えられた権利として記しているのです。ほかにも「教育を受ける権利」「教育してもらうことを請求する権利」「参政権」などがあります。

☆「戦争の放棄」(平和主義)について
今度の憲法では日本の国が決して2度と戦争をしないように、2つのことを決めました。そのひとつは「兵隊も軍隊も飛行機もおよそ戦争をするためのものはいっさい持たないということです。これを戦力の放棄といいます。もう一つはよその国との争いごとが起こったとき、決して戦争によって、相手を負かして、自分の言い分を通そうとしないと決めたのです。穏やかに相談して、きまりをつけようというのです。

さあ、はたして今の日本で、この3つの原則が守られているでしょうか。みなさんでいっしょに考えて見ましょう。
国も文部省も戦後すぐのころは立派なことを言っていたのに、今では・・・・。

子どもに伝えたい5月の出来事

5月1日 メーデー  やがては労働者になる子どもたちに、労働者が自分たちの労働条件を改善するために立ち上がったことを伝えたい。
5月3日 憲法記念日 1947年に二度と戦争を繰り返さないために、制定された憲法
5月5日 児童憲章制定 1951年 
5月12日 ノモンハン事件
5月15日は大きな事柄が2つ

  • 一つは1932年に発生した5.15事件。1932年当時の首相犬養毅が暗殺された事件
    有名な犬養首相の「話せばわかる」襲撃した軍人の「問答無用」で知られる事件です。この後、軍部が政治に大きく口を出してくる。
  • 2つ目は1972年アメリカの占領下から沖縄が復帰 
    私は1955年生まれですから、私が17歳、高校3年生の時に、沖縄は返還されました。それまでは沖縄に行くにはパスポートが必要だったと聞いています。車も右側通行なので左ハンドルのN360があったのを覚えています。へんかんから4年目を迎えた今。まだ、沖縄は占領下にあるといっても過言ではありません。町の至るところに米軍の影がちらついています。ちらつくというよりも、米軍が幅を利かせているといったほうがいいかもしれません。今年も、沖縄平和行進が開催されました。3日間の行進に延べ7000人が参加したということです。 今年の夏あたり、時間があったら沖縄に行ってください。「百聞は一見にしかず」です。行けば、自分の中で何かが変わります。

5月18日 インド初の原爆実験 1974年 
5月20日 被爆特別措置法公布 1968年
5月23日 第1回国連軍縮特別総会始まる 1978年
5月28日 長崎原爆病院開院 1958年



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