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対話と協調の世界を求め、市民政治の新時代に憲法理念の実現をめざす
第46回護憲大会に参加して

平出水小分会

 11月1日、7:25鹿児島空港に集合したものの、辺りにはそれらしき団体は見つからず焦っていたところ、やっと見つけホッとしたのもつかの間、みなさん旅行慣れしていてサッサと行動されるので置いていかれないように慌てて後を追う出発となりました。
 新幹線から眺める景色は信州だけあって山々の紅葉がきれいでしたが、長野駅から会場までの道のりは、汗をかくぐらいの気候でした。大会は、すでに挨拶が始まっており、社民党党首の福島瑞穂さんが挨拶に立たれると、参加者が写真撮影に群がっていました。「政権交代になって民主党が多くの議席を獲得したが、政権は民主政権でなく、連立政権、もしくは鳩山政権であるのでそのように呼んでほしい」と言われていました。
免許更新制や学力テストのことなども大臣、副大臣、政務官とで話し合ったり、湯浅さんが内閣府に入ったことで、自殺対策としてハローワークで心の相談などできないか厚労省に頼んだり、「いろんな人たちと話をして少しずつ変えていくが、実現するためには運動やみんなの知恵が必要だ」と言われました。歯切れのいい物言いとアイドルのように会場に手を振る姿が印象的でした。
二日目は朝早くホテルを出て、善行寺に寄ってから分科会に行きました。「教育と子どもの権利」の分科会では、山梨学院大学の荒牧重人さんが、「子どもの成長のための人間関係や社会的基盤が崩れている現実では、大人や社会の問題を子どもに『背負わせている』。また、子どもの自己肯定感が低くなっているので、自分が傷つけられた時に行動する力が弱くなっているので、何もしないで我慢する子どもは、将来に悪影響を与える」と言われました。
子どもの権利をめぐって持ち物検査のことが話題にでました。鹿児島の中学校で、女子トイレで煙草が見つかった際に、子どもたちは机に顔を伏せさせ、担任と副担任による持ち物検査があったことを報告すると、「検査をしなければならない教育現場を変えていかなければならない。危険物が持ち込まれていることがわかっていたらすることになるが、子どもの権利から言うと問題だ。緊急以外ではできないことになっている。どうしても必要な時もあるが議論(プロセス)がなさすぎる。しかも、子どもが過程に入っていない。」「職員が職員会議で言えないのはおかしい。子どもが犠牲になっている時に子どものことを言えるのは現場の先生だ」と言われました。私たち一人ひとりが子どもたちのためにできることを考えて、子どもを中心に声をあげていかないといけないと思いました。
交流のひろばでは、坂田雅子監督の「花はどこへいった」というベトナム枯葉剤被害のドキュメンタリー映画の上映がありました。夫を枯葉剤の影響が疑われる病気で亡くされた監督の講演では、なぜ夫が突然死んでしまったのかを知るためにベトナムへ渡り、第三世代まで被害が及んでいる現状、何の補償もなく貧しい暮らしの中でも障害を持つ子どもに愛情を注いでいる家族の様子などがよくわかりました。監督が言われた「日本が世界に誇れるものは、車でもソニーでもなく憲法である」という言葉がとても胸に響きました。愛する家族を理不尽に奪われた悲しみは想像もつきませんが、絶対に平和憲法を守らなければならないという思いでいっぱいになりました。
今までは憲法というものを深く考えたことがなかったのですが、今大会に参加して自分の生活に密着しているもの、私たちを守ってくれているものだと認識しました。信州そばを食べる時間もないくらいぎっしり詰まった日程でしたが、夜はしっかりと交流を深め、おいしいお酒も堪能できました。貴重な経験をさせていただきありがとうございました。来年は、お隣の宮崎県で開催されますので、ぜひご参加ください。私たち二人はまた参加したいと思っています。




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